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ブログ - 201612のエントリ

くじらん本舗/劇団無?垢は今年25周年を迎えるキャリアが長い劇団である。
これまで北巽にあるアトリエ・アルルカンZEROを中心に公演をうっていたのだが、
同館閉館に伴って、今回は当ステージプラスで公演する運びとなった。

本公演、役者は女性3人のみ。 
舞台は軍事的に緊張状態にある中世ヨーロッパを思わせる小国の町はずれ。
魔女が住む小屋が主な舞台。
登場人物は高圧的な軍人、魔女、革命家を目指す少年。

全4部作サーガのうちの3作目ということで、人間模様が入り組んでいる。
セリフの中だけに出てくる人物が多すぎるので、物語に入りずらかった。

タイトルにある通り、音楽が重要なテーマとなるだけに、音響が良かった。
特にマーラー交響曲第5番(ベニスに死すのテーマ曲)がバックに流れる殺人シーンは鳥肌もの。
迷路状の舞台作り、ドラマチックな照明も素晴らしかった。
全体的に宝塚的というか時代がかった大仰な演技は、やや古臭さを感じた。
維新派主催の松本雄吉氏が亡くなった。
私が今こうやって劇場主の仕事をやっていること、そもそも演劇に興味を持ったのは、
高校2年の時に観た日本維新派の衝撃があったからとっても過言ではない。

☆日本維新派のこと

「日本維新派」は当時堺市遠里小野橋に小屋(さして広くない日本家屋)を持っていた。
3か月に1回、その場所で「化身塾」というシリーズ公演を行っていた。
「天井桟敷」は既に観ていてアングラの洗礼は受けていた。
たまたま情報誌プガジャで日本維新派の広告にヤバい雰囲気を感じ取り、一人で維新派スタジオに出向いた。
あの時体験した出来事達を、記憶を手繰り寄せながら書いていこう。

阪和線浅香山駅から降りて暗い道のりを10分程歩くと、ライトアップされた日本家屋。
見世物小屋に入るような、危険な香り。高校生割引があった。
庭に実物大のゾウのオブジェが置いてあったと思う。
畳に座って、舞台を見る。近い。 

基本男女とも全身白塗りで身に着けてるのはふんどしのみ。
「ペルシャの市場にて」をBGMにした派手な行進。
腕と足首を結束されて、白塗りされた5つの尻がシンメトリーに回転しながら、
「生きているのが 辛かったので 犬になって 戻って参りました」
日本家屋の舞台奥がせり上がり滑り台状になり、役者たち転びつ、登りつする。
ラスト舞台奥の壁が倒れ、彼方の広場より役者が奇声を発しながら此方に駆けて来る。

終演後、白塗りの男優が「この後、酒席を用意させていただいております」
酒宴が始まり、茶碗酒が振舞われる。
このままここから帰れなくなるんではないかという思いがよぎる。
帰路、人気のない薄暗い浅香山駅のホーム、佇む少女に声をかけた。その娘は「私、維新派入ろかと思うてんねん」と言った。

☆阿呆船のこと

松本雄吉氏の追悼上映会がシネヌーヴォで行われた。
34年前の私が何を観たのか確認したいと思い、今回「阿呆船」の上映会に出向いた。
この作品は'83年大阪駅操車場跡で行われた「月光のシャドウボール」のドキュメントである。
滅多に観れない秘蔵のフィルムを目に焼き付けようと、会場は超満員。

「どこのもんや 何しとるんや」 「ござざんぶ ござざんぶ」
「あの世では雨が降っている 踊ろう」 「ヘチマです」
「あの人は悪い人やない けどよう酒飲む人や」
グリコのおまけ、湯たんぽにて焼けた踵の傷、白玉の団子、老眼鏡。
通俗的な単語でリズムを作る 今の維新派に繋がる言葉遊びはこの頃から萌芽があった。

長い舌をぶら下げた男、取り押さえられて鉈で舌を切られる。 
男同士口移ししながらベチャベチャしたものを食らう。
ゲロを吐く。
球形の籠に入れられて連れ去られる男。

アントナンアルトー「残酷の演劇」を体現したかのようなスペクタクル。
この世ならざる光景が舞台上で繰り広げられる。
スタイリッシュとは対極、アホなことを全力でやる大阪魂。
プリミティブでアナーキー。時としてユーモラス。
私を含め観客は鑑賞後作品の熱量に圧倒され、顔を紅潮させて、会場前で帰るに帰れずただ屯っていた。

☆「アマハラ」のこと
東京に出て約15年、「日本維新派」は「維新派」と名を変えエログロからアートな劇団に変わっていた。
90年代にアングラは時代的に難しい。
リニューアル後初めて観たのは99年「水街」。昔とは打って変わってリリカルな世界感。
全くスタイルを変えた維新派はそれはそれで素晴らしく、ファンになり、その後の作品も何度も通った。

「アマハラ」鑑賞。
氏が亡くなった後、生前に取り掛かっていた野外公演「アマハラ」が、そのまま公演された。
奈良 平城宮跡で行われた。
維新派のもう最後の公演との噂を聞きつけて、前売り券は早々に完売。
駅から会場に向かうまで、一面ススキが黄金色に輝いて、美しい。

奈良時代の遣唐使からのイメージか、野外劇場は「船」を思わせる造り。
物語は富国強兵の時代、日本の商売人たちは一旗上げる為に、アジア中に散らばっていく。
政治的に難しい舞台設定だが、偏向することなく、
泣かせ、笑わせ、最後はしんみりとさせられた。
ラスト、舞台の後方に一面黄金色のススキがライトアップされた。浄土のように穏やかに光輝いていた。

終演後、恒例の屋台村をブラブラしていたら、松本氏の祭壇が飾られていた。良い笑顔だった。

☆最後に
若手時代の井筒和幸監督が日本維新派を題材にした「足の裏から冥王まで」もシネヌーヴォで上映していた。
こちらの方はソールドアウトで買えなかった。
リベンジでここステージプラスでの上映許可を維新派に直訴しようと思っている。
「キリンの鼻、ゾウの首。」という人を食ったタイトル名は、東京ガールという劇団による月一短編コント公演のシリーズ名で、
9月の「カラスの真似事」に続き3か月連続のステージプラス公演である。
今回で同スタイルの公演は一旦休止し、長編作品に取り掛かるらしい。


Vol.16「またたび」  2016年10月28〜30日
 崑膸な話」
男二人が漫画読んでる。A「あのさ」B「何だよ?」A「何でもない」
Aが言いたかったこととは。。

◆嶌О届」
戸籍係に婚姻届けを提出しにくる客。

「あだ名」
戦隊もののパロディ。グリーンの名前の由来とは。。

ぁ屮薀屮譽拭次
真面目な男子高校生にヤンキー女子校生が絡む。

ァ屮廛譽璽鵐函
ある日家にプレゼントが届く。中身はなんと!

Α崑圓噌腓錣察
デートで待ち合わせの男女の行き違い。

イ一番面白かった。
同公演は、東京ガールの持ち味であるブラックユーモア色が薄れ、割とストレートな笑いモノが多かった。


Vol.17「後逸」  2016年11月25〜27日

 嵳霊」
男2人 幽霊が出るという部屋に霊感が強い友人が訪れる。

◆屬劼箸蝓
女二人の話。自分がもう一人いるんじゃないかという不安を持つ。

「取材」
河童釣り名人がインタビューされる。

ぁ峭霰髻
両親がマサアキ君の誕生日を祝うのだが、マサアキ君にはある疑念があった。

ァ崕蘓桓圈
初現場の刑事と殺人事件の通報をした夫婦の嚙み合わない会話。

Α屮ぅ鵐好肇薀ター」
三途の川ツアーに訪れる観光客たち。

今回がコント公演の一区切りだけあって、力が入った粒ぞろいの短編集だった。
両親の掛け合いが楽しい
妙な余韻が残る(続きが見たくなる)が印象深い。


鏡の前に立って「お前は誰だ?」という問いかけを繰り返すと人は狂ってしまうという。
東京ガールのコントで描かれるのは、実は人間の実在の不確かさだ。

4年間ずっと月一ペースで公演を打つというのは大変なこと。
今までの経験を糧に、東京ガールならではの狂った長編作品を期待する。
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