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IQ22 「FM392」

カテゴリ : 
レビュー » 演劇
執筆 : 
イチロウ 2017-11-9 0:51
IQ22「FM392」

IQ22は大阪芸大舞台芸術学科の学生が中心となって出来た劇団で、今回が旗揚げ公演である。
旗揚げの公演で正直あまり期待していなかったのだが、これがなかなか面白かった。

「ロボット打ちこわし法」が制定され、地球上にあるロボット全てが宇宙に廃棄されてから1000年後の世界。
どことも知れない宇宙の彼方では、392号「ミクニ」と445号「ヨシコ」の
2体のロボットだけが辛うじて意識を保っている。

地球は現代の世界とあまり変わらない。
科学者の父を持つ内気な女子高性アンコは、同級生からいじめを受けている。
父は過去に事故で亡くした妻のロボットを作ろうとしているがうまくいかない。
ある日アンコはふとしたことから不思議な小箱(パーソナルキューブ)を手に入れる。
その小箱からは、発信地が良くわからないFM放送が聞こえてくる。
小箱を通してミクニの物語とアンコの物語はリンクし始める。。

いたってシンプルな舞台。
板の上には脚立にツリーライトを巻いたオブジェが一つ置いてあるだけ。
脚立の上を宇宙空間、脚立下を地球に見立てたところやアンサンブルの処理等、
大芸らしいポップな演出が光った。 
ラスト近くでは、客席からはすすり泣きの音が聞こえていた。
脚本いのうえあかねの女性らしいヒューマンな脚本も◎。
とにかくなかなか掘り出し物の作品だった。

gene「正午の伝説」

カテゴリ : 
レビュー » 演劇
執筆 : 
イチロウ 2017-10-25 20:16
geneは近畿大学舞台芸術専攻の学生たちにより結成された劇団で今回が旗揚公演である。
脚本は不条理劇の第一人者、別役実が73年に書いたもの。75年初演。
結論から先に言うと、今回の公演はアングラ演劇好きの私にとって非常に面白かった。

舞台は三幕構成になっている。
全体が真っ白の舞台、中央に赤い掛け時計が掛けられていて、日の丸のように見える。


一幕目。
何か探し物をしてるらしい不機嫌な女(雨でもないのに傘をさしている)と
段ボール箱を持ち歩いてる男が登場する。
男のナンパしたい下心と、分別ある男として振舞いたい、その狭間で行き来する様が正直イライラする。
最後にちょっとした事件が起こる。

二幕目。
元戦友らしい二人の傷痍軍人が道端で座り込んでいる。一人の男は三味線で「君が代」を弾き歌う。
もう一人の男は腹を押さえて苦しんでいる。どうやら「うんこ」を我慢しているようだ。
三味線男はさっさと済ませてこいというが、相方は拒否する。
うんこを我慢することで、「あの日より日々許され続ける」敗戦の責任と懺悔の気持ちをわが身で体現しようとする。
二人の会話は、どこまでも平行線をたどる。

三幕目
一幕目の男女が先ほどの続きの芝居をしているところに二幕目の二人が現れ、事態は異様な展開を見せる。。
ほぼ無音で行われた芝居は、最後ジェット音と共に唐突に終演する。

イデオロギー 政治的な深読みはいくらでもできる。
平成生まれの現代の学生が、どんなきっかけで今回の戯曲をやろうと思ったのか謎だ。
久しく忘れていた「時代を撃つ」精神を今回の公演で思い出した。
「演劇」は危険なものでもあったのだ。

ポスト加糖「しまうまの毛」

カテゴリ : 
レビュー » 演劇
執筆 : 
イチロウ 2017-8-25 19:18
劇団ポスト加糖は四天王寺女子高校のOGが中心となって結成された劇団である。
同高校は大阪でも有数の進学校で、校則が厳しいことで有名だ。
近所なので登下校の彼女たちの姿をよく見かけるのだが、
学校の方針なのか、いつもカバンをパンパンにして教科書やらなにやらを詰め込んで、
頑張って背負って歩いているのが印象的だ。
一度、バーに飲みに来られた先生に尋ねたところ、テキスト類のロッカー保管は禁止しているとのこと。
重い辞書も習字道具も全て毎回持ち帰り。
知力と同時に腕力も鍛えられるんですと自嘲気味にあるOGは言ってた。

今回上演された「しまうまの毛」は突劇金魚主宰のサリングロックが書いたもの。
思春期の女子ばかりが寄宿している「屋上から動物園が見える」学舎が舞台だ。
設定が今回の公演劇団の学生生活に自然とオーバーラップする。
主宰の金子葵がこの脚本を選んだのは必然だ。

物語は7人の少女たちが居住する宿舎に一人の青年が迷い込むことでスタートする。
そこは全寮制高校の女子寮にも、なにかの更生施設に見える。
(その辺の設定は台本上で、多分意図的にぼやかしている)
少女たちはそれぞれ闇を抱えている。
リスカ、買春、同性愛、近親相姦、共依存。
彼女たちはこの「檻」から出ることができるのか。

茅子役の西香菜絵は存在感があって良かった。
舞台転換がバタバタしていて、間延びした感じがあった。

本公演は「旗揚げ兼解散公演」と銘打たれていた。
旗揚げにしては出来が良かったと思う。 
打上中に解散について尋ねたところ、すでに心は次の公演の方に向かっているみたいで、
どうやら解散は撤回してくれそうでホッとした。

劇団しろねこ座「ねこの缶詰づめ」

カテゴリ : 
お知らせ
執筆 : 
イチロウ 2017-7-11 0:05
劇団しろねこ座は2015年2月に兵庫県某大学のOGが集まりに結成された。 今回は第四回目の公演。
オムニバス。

 at home」
10分程の短編。3人芝居。
母子家庭の少年がある日、スーツ姿の男を「拾って」くる。
少年は男を飼いたいと言ってきかないのだが、母親は猛反対するのだが。。
オチが楽しい。不条理もの。
「ペット」役の国生拓也が良かった。

◆cafe in」
長編。こちらも3人芝居。
恋人である同居人を滅多刺し殺人の容疑がある女。
二人組の刑事は、女を彼女の行きつけのカフェに呼び出し、店ごと借り切って従業員に成り代わり、
芝居をうって事情聴取しようとするのだが。。

不条理ものの短編を先に観た為、何か裏があるのではと思い、集中できなかった。
ギャグとシリアスのバランスに問題があったのかな。


カフェで撮影したという「ねこの缶詰」のチラシ。可愛い。
「劇団つまようじとみりんときりん」という不思議な劇団名を持つこの団体は、
大阪芸大の学生が中心になって結成され、今回が旗揚げ公演。
大芸系の劇団のステプラでの公演は昔は多かったが、最近は学校の方針で学外公演が打ちにくくなったとかで、
結構久しぶりだった。独特のセンスを持つ団体が多いだけに今回も興味深く観せてもらった。
タイトルが示す通り、狭い室内を舞台にした短編5本。

 峪或祐鵑譴弌
女子高生3人が部屋で、恋バナをしたり、携帯したりゴロゴロしてる。
今どきの女子高生のアホっぽさがリアル。
オチが鮮やか

◆嵎送室とふたり」
放送委員の男女2人が、弁当を食べながら校内放送を行っている。
男子は女子が好きで、何とか告白しようとしている。
懐かしい感じもあり、キュンとなった。

「こたつの中で冷やし中華」
兄と妹2人が集まってコタツ机を囲んでの春夏秋冬4幕のエピソード。
ちょっと小津安二郎を彷彿させるストーリー。
劇中に出てきた粘土で作ったという冷やし中華のオブジェが受けた。

ぁ屮献腑鵑諒箱」
男女の漫才師コンビが部屋でネタ作りをしている時、宝箱にネタ帳を発見する。
しょーもないネタが笑えた。
この作品のオチも秀逸。

ァ屬弔澆」
「そこらへんの人」が「つまようじとみりんときりんの歌」を歌いながら、キューブを積み上げていく。
一体何が完成するのか?

今回の公演、当初はあまり期待してなかったが、ふたを開けてみれば、
芸大らしい創意工夫があちこちに感じられ、とても面白かった。
特に、BGMで感情を表す漫画的手法、ありそうでなかなか無かった。

折角の公演、平日1日、たった2回の公演ではもったいなかったが、授業の関係でそうなったという。
次回公演はもっと多くのお客さんに観てもらいたい。
演劇集団”ゆらめき”はアクタースクールで知り合った仲間たちによって結成された。
今回の公演はオリジナル台本。かなり独特の世界観を持つ作品で楽しめた。

ストーリーはこれといって無い。
常冬の「時が刻めない小屋」男女が住んでいて、
ある日、もう一組の男女がやってくる。
男2、女2の4人芝居。

最初小屋にいた組は2人とも裸足で、やってきた2人は靴下を履いている。
「夢幻能」は死者の舞で、シテは生者を想像させる肉体を極限まで隠す(顔だけでなく手首や足までも)。
能を意識したような、緩やかだけど張り詰めたような緊張感漂う舞台空間。

必要最小限の動き。
死者と生者は折り紙やお手玉をしたりして遊ぶ。
呟くような発声。
たき火の爆ぜる音、小屋に吹き込む風の音、琴の音、すごく音を大事にしている。
ロシアの映画監督アンドレイ・タルコフスキーを彷彿させる静謐な舞台。

やがて春が来て生者去っていくが、小屋にも時間が流れ始める。

女優二人の素材はかなり良いのだが、今ひとつ魅力生かしきれてなかった。
カジュアルな衣装が舞台の雰囲気を軽くしていたようで、
このテーマならもっと大胆にいった方が面白かったと思う。

オリゴ党「あと8kg」

カテゴリ : 
レビュー » 演劇
執筆 : 
イチロウ 2017-5-1 19:04
オリゴ党は平成4年に結成され、今年25周年を迎える大阪では古株の劇団である。。
本公演は第29回公演。若い劇団の利用が多いステージプラスで大ベテラン劇団の利用は珍しい。

去年「虫の何たるか」今年「愛と勇気だけが友達」と、
劇団第一主義が打った公演の脚本がいずれもオリゴ党主宰岩橋氏によるもので、
そこからの縁で今回の公演の運びとなった。
今回は本公演用に岩橋氏が書き下ろし演出したもの。 

本作を含む3作品を観たかぎり、「孤絶された空間での群像劇」が岩橋脚本の通底項か。
「虫の何たるか」は人里外れた洞窟が舞台だし、「愛と勇気だけが友達」も奇妙な方言が話される村落が舞台だ。

今回の舞台は郊外のダイエット合宿だ。
ダイエットは今の日本では宗教に近いかもしれない。モデル体型は善でデブは悪という。
5人の女性参加者、運営スタッフに男性2人、女性が1人、謎の男1人。 
彼らが一週間共同生活を行うのだが、肝心のダイエットメソッドの提唱者兼責任者が姿を見せない。。

考えるに、この舞台で示されたテーマは二つ。集団の組織論と身体の組織論。
集団の組織論
ダイエット提唱者兼責任者が現れないまま、メソッドを推測し模倣しながら合宿は進んでいく。
勝手な解釈はだんだんとそれ自体がオリジナルになり、やがて集団はカルト化する。 
訪れないゴドーをただ待つだけの悲喜劇「ゴドーを待ちながら」の匂いも若干あり。
ダイエット道場を隠れ蓑にした新興宗教施設なんて本当にありそうだ。
劇団主宰と劇団員との関係、セルフパロディともとれた。

もう一つは身体の組織論

今の私の身体は頭のてっぺんから足の先まで全て私の身体だ。
ならば、減量で消えていった体重にどくらいの配分で私はいたのか?
失った8kgは何処へ行ったのか? 
新陳代謝。
1秒前の私と今の私は違う、連続してると思うのは錯覚だと、心理学者のアルフレッドアドラーは言う。
私とは何か?

結論は出されないまま、ぼんやりとした不安を残して幕が閉じる。 

徐々に狂気に侵されていく、妄想プロデュースのあまのあきこの演技が光っていた。 

劇団フワ子「SHOW毒」

カテゴリ : 
お知らせ
執筆 : 
イチロウ 2017-4-18 0:53
劇団フワ子は関西学生劇団の名門、近畿大学覇王樹座OBが集まって結成された団体だ。
全然期待してなかったのだが、これがなかなか面白かった。

設定がちょっと変わっている。
ピザ等デリバリーサービスを注文してその勤務態度を調査するというバイトに集まった4人の男女、
デブのお笑い芸人志望、ライター志望、ネカマ、身元を明かさない少女。
少女は生気がなく、不幸な過去を持っているようだ。
彼らは彼女の過去を1エピソードあたり「千円」を支払い聴取する。
エピソードを繋ぎ合わせ物語化し、彼女を癒そうと試みる。
アイドル志願の彼女の悲痛な過去が段々と浮かび上がり、そして。。

人を助けようとすること自体が、傲慢なのか。
親切ごかしの態度で気を引こうとする下心は見透かされる。
身近な友人たちの間にも起こるマウンティング。
「クズのままでいろや」
空気を読むことやポリティカルコレクトネスを過剰に求められる現代社会。
そんな世界に産み落とされた今の若者ならではの静かな叫びがそこにあった。 

開演前、社歌のような異様にポジティブな曲がリフレインで流れてて嫌な気分になっていたので、
何の曲か座長に聞いたところ、参加した合宿免許の合宿ソングだそうだ。

次回公演は未定だそうだが、ぜひこの勢いで続けてほしい。

劇団第一主義「愛と勇気だけが友達」

カテゴリ : 
レビュー » 演劇
執筆 : 
イチロウ 2017-2-20 16:38
劇団第一主義は2016年7月に「虫のなんたるか」を当ステージプラスにて公演し、
同年のステージプラスアワードで作品賞を受賞。
約半年の間隔を置いて、今回も前回と同様、オリゴ党岩橋貞典氏の戯曲。
3本の連作短編。

本公演、タイトルが示す通り、国民的アニメ「アンパ〇マン」へのオマージュ作品である。
「アンパ〇マン」はよく見ると、相当に変わった作品だ。
アンパ〇マンはお腹が空いてる子供に自分の顔を与えるし、
カレーパ〇マンは怒ると口の中からカレーを吐き出す。
幼児特有の明るい不条理さ、変態さに満ちている。

 屮ーニバル・カーニバル」
チンピラ風の男二人が山奥で産廃場がらみのヤバい仕事の途中で道に迷って奇妙な村落に辿り着く。
何語ともしれぬ方言を話す村人たち。
その村は今まさに、代々続く「大祭」の準備に大忙しだ。
腹を空かせた2人は洞窟でお供えの饅頭を食べてしまう。。
諸星大二郎風の土俗ミステリー。
3本の中でも抜群の面白さ。これだけで一本観たいと思うくらい。

◆崙蓋骨からカレー」
ほぼ一人芝居 一人語り。
銃声が響く。ある男が敵に追われている。都会の雑踏。
彼には「溶岩を頭でイメージし放出する」能力がある。
吐き出される液体はカレースープなのか?
破裂した顔や魂はどこへ行くのか?その欠片は縫い合わせることができるのか?
魂問答が続く。

「おじさんのジャム」
ある山の中腹のパン屋が舞台。新人の女子バイトがやってくる。
そんな辺鄙な場所なのに、毎日大勢のお客さんがやってくる。
その店には、虫を研究していた過去のある店長と、その妻、女性バイト数人が働いている。
店長はバイトの女性たちに手を出している様子。妻はそのことを知っていていつもピリピリしている。
男女のドロドロ模様。
店長は、過去自分を虐めた者への復讐として、
「自分が作ったジャムを一口舐めると一生虜になる呪い」を修得したらしい。。


不気味で効果的な照明、遊び心のある衣装も素晴らしかったのだが、
何をさて置き、例のアニメの陽気なマーチ曲をマイナーキーに置き換え、
ジンタ風の懐かしく物悲しい曲にチェンジした音響チームに拍手を送りたい。

芸達者達による競演だったが、
,廼元い魎兇犬気擦訛篠后↓でジャムおじさんを演じた木下聖浩氏が本当に素晴らしかった。

GABU「いちじく、或いはザクロ。」

カテゴリ : 
レビュー » 演劇
執筆 : 
イチロウ 2017-2-12 0:58
GABUは近大文芸学部舞台芸術専攻を卒業した女性3人のユニットだ。
今回の公演はオムニバスというか、自分たちの面白いと思うものをゴロンと並べたような感じだった。 
ゆるい話とダンスのコラボレーション。
大上段に構えることなく等身大の自分たちを描いた姿勢に好感が持てた。

「朝」
起床から通勤のイメージ。
具象よりコンテンポラリーダンス。
挑発的、ポップでカラフル。照明がかっこよかった。

「余興」
安室奈美恵「キャンユーセレブレイト」が流れる中、
友人の結婚式にいくら包むか、余興に何の歌を歌うかを2人の女性が話し合っている。
体験談と思える。アルアルネタ。
ラストの着替えシーン、鮮やか。

「ティッシュ」
背番号が付いた体操着を着た女が、ティッシュを床に落とさないように息を吹き上げ舞台中を走り廻る。
極端にヒマな時にやる一人遊び。よくぞこんな馬鹿馬鹿しい演目を舞台に上げたなと逆に感動した。
 
「シュガーソルト」
デブフェチのバイト先の先輩、主人公の女子はダイエットして嫌われてしまった。
もう一度太るためにバカ食いを決意する。
コンビニの袋から出されるジャンクフードの数々。
海苔塩ポテチ、魚肉ソーセージ、チロルチョコ、シフォンケーキ、コーラ。。
女優がガチで貪ってる(終いにはマヨネーズのボトル飲みも)時に、
塩分の精、砂糖の精が現れる。。

舞台上のタブー(もちろん打合せ済)も、人(女性)としてのタブーも無視して、
只管「私が面白いと思うことをリアルに観客にみせる」と姿勢には只々感動した。
彼女たち3人はM1とかお笑いやってもいけそうな気がする。

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